2005年09月08日

Short Story〜ある彼と彼女の話〜

これから始まる話は

今日もどこかの街で暮らす、「彼」と「彼女」の話である。





朝になり、あまりの暑苦しさに彼女は目を覚ました。

外は、ここ数日のどんより感を吹き飛ばしたかのような、見事な快晴である。

布団に横になったままで少し考え、彼女は彼にメールを打ち始めた。

「おはよう。昨日は電話ありがとう。

 一晩寝て起きて、一番最初に考えたのはやっぱりアナタのことでした」

そして、何事もなかったかのように、また今日がはじまる。



彼と彼女は、もう長いこと付き合っている。

これまでとくに危機的な喧嘩もなく、まわりからも仲良しと言われ

本人たちもそのつもりで、ここまでやってきた。





彼は、いつものようにコンビニに立ち寄った。

のどが渇いたので、冷たいジュースでも買おうと思ったのである。

店内を歩いていると、ある雑誌が目に付いた。

彼女の好きな、ある俳優が表紙を飾っている。

彼女がその男の話をするときには、

こんな奴のどこが良いのだろうと思うときもあったが

そこはぐっと言葉をのみ、耳を傾けてやっていた。

この雑誌、彼女はもう買ったのだろうか。

そういえば、最近彼女の家にはしばらく行っていない。



そのころ彼女は、いつものように車を走らせていた。

信号が赤になり、走っていた車の流れがとまると、ふと空を見上げた。

今日は雲のスピードがとても速い。

びっくりするほど速い。

空を撮るビデオカメラの映像を早回しにしたような、

TVや映画のあれに似ていると思った。

どうでも良いことかもしれなかったが、そのことを無性に彼に伝えたくなった。



彼と彼女は、別段会っていなかったのではない。

いつもと変わらぬペースで遊んでもいたし、

たまには遠くに出かけたり、映画を観に行ったりもした。

彼も彼女も仕事をしており、会うのが困難なときもあったが

それでも時間を作って会うように心がけていた。

そのうち彼のほうが少し忙しさを増し、彼女は時間を持て余すことがままあった。

とは言っても、都合がつかない日だってあることは彼女も理解していたし、

彼の身体を気遣いながらも、帰りを待っていたのである。



彼と彼女は、一緒に暮らしているわけではない。

そのため家に帰ったら、どちらからともなく

“今帰ったよメール”をすることが日課となっていた。

彼が仕事の遅くなる日は彼女が待ち、

逆に彼女が遅くなる日は彼のほうが待つことになったが、

いつしか彼女が彼の帰りを待つことのほうが多くなっていた。

彼からの連絡がないうちは、彼女も寝ないで待っていようと思う。

しかし、彼女も仕事で疲れているときには

待ちながら寝てしまうこともたびたびだった。



その日も、彼女は彼より早く家に着いたので

ケータイを手に取り、メールを送る。

「今日の帰りは遅くなるの?」

すると、すぐに返事が送られてきた。

「今日も遅くなりそうだよ。でも、すぐに帰るつもり」

その言葉を信じ、彼女は今日こそは寝ないで待っていようと決意した。

昼間に見た空のこと

その日道で偶然会った友人のこと

買い物に出かけて手に入れたもののこと・・・

何でも良いから、彼と話がしたいと思ったのである。

メールではなくたまには電話にしてみようと、

「帰ったら電話をください」とだけ打ったあと

ケータイを充電器にかけた。



この日も決して早いとは言えなかったが、帰宅後に彼からの電話が入った。

すると彼女は、最近感じていたことをとぎれとぎれに語りだした。

彼は驚いたようだったが、ときに相槌なんかを打ちながら聞いていた。

彼女の感じていたもの、それは“えも言われない空しさ”だった。

ゆっくりではあるが言葉を選びながら、彼女は彼に伝えていく。

「今日でおしまいにしようかと思っちゃったよ〜」

彼女は少し冗談めいた口調で言ったつもりだったが、

彼には彼女が思いつめているような感じに聞こえたようだった。



そのあと、彼と彼女はしばらく他愛も無い会話をした。

一見するとどうでも良い話のようだけれど、二人にとってはどうでも良くない話を。



彼女にとっては、その行為自体が何よりも大切だったようだ。

彼にとってもまた、その行為は必要と思えた。

最初は涙をこぼした彼女も、しばらくすると落ち着いた表情を取り戻していた。



そして電話を切ったあと、彼女は眠りについた。

posted by ベリィ at 16:22| 宮城 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 呟<つぶやく> | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

おめでとうJAPAN

今日はバイトだったのですが

台風の影響か

はたまた対ホンジュラス戦の影響か・・・。

おかげさまでTVで中継を見ることができました。

えぇ、普通に見てました。

あれが宮城スタジアムで行われていたのかと思うと

今にも店を飛びだしたい衝動に駆られましたが たらーっ(汗)

観戦に行った方は楽しめたでしょうね。

私はサッカーについては全く詳しくないのですが

ドラマチックな展開で、非常に良かったです。

そういえば試合中にふと気になったんですけど

ホンジュラス側に、

ホンジュラスっていう選手いませんでした?

日本で日本さんというのはなかなか聞かないけど

宮城に住む宮城さん、みたいな感じでしょうか。

どうでも良い話でしたね、すみません・・・。



今日はあのあと

大学内の生協に行こうとウロウロしていたら

ぷー子に会いました。

会うのは久しぶりのはずなんだけれど

全然久しぶりな感じがしないね〜

なんて言いながら、ちょっと立ち話を。

blog のチカラは偉大ですね。

私のなかでは連絡窓口のような存在です。



今日は疲れたのか

あまり長い文がかけそうにないので

これでおしまいにしたいと思います。



最後に、お昼に載せられなかった写真を。

3ヶ月間ずっと入れてたピアスちゃんです。

↓↓

CIMG0169.JPG
posted by ベリィ at 01:04| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 語<かたる> | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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